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Groovin'

東京は神田神保町のオールディーズバーです。アナログレコードを中心に涙なしには語れないBGMと美味しい洋酒。エレキギターを弾いたり歌ったり。 お気軽にドアを開けて下さいね。
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  • 07/18/07:36


オープン3年、感慨深く

●オープンより3年が経ちました。

当店もなんとか3年が経過しました。
オープン時、本当に3年がひとつの目標でした。特に昨年後半以後は繰り返しご来店頂く方々が急に増え出し、お酒はもちろんBGMで盛り上がったりエレキギターを弾いたりで実に賑やかな時も多くなりました。
時にはしんみりとお仕事のお話や悩みをお聞きしたりと日によって随分雰囲気が違うものです。また女性のお客様も増え、ご夫婦で仲良くご来店頂いたりも実に有難いものです。

さて自分の今後の目標ですけどウイスキーのボトルももう少し増やして行くのはもちろんですが古き懐かしい昭和の香りを感じて頂くためにおつまみも懐かしいお菓子を取り入れたりしながら「ホッとする」癒し空間を構築していきたいなと考えております。
オープンは24年10月18日(木)でしたが今年のこの日は日曜日でお店も定休のため自宅でしんみりとお祝いしようと思っております。
さて3周年企画なのですがご来店のお客様にお楽しみ頂くため12月まで期間に何回かに分けて開催して行こうと思います。詳しくは次回以後の書き込みで随時お知らせを申し上げます。
昭和の良き香りが楽しめる癒しパークを目指し今後も頑張ります。どうぞ応援して下さいね。

●ロックンロールよもやま話    -その67-
               「ビーチボーイズでよもやま」

「おいおい10月のこの涼しい時期にビーチボーイズの話かよ」なんて言われそうですね。
でもお許しを、今日はこの偉大な夏バンドにまつわるよもやまです。
私はデビュー時のサーフィンサウンド及びレースカーを題材にしたホットロッドサウンドはもちろん好きですがその後の66年以後の悩みつつ発展したサウンドも好みです。

彼等は66年初頭に日本でコンサートを行っておりますが当時の日本のミュージシャンが見た時「えっ、なんてこの連中、演奏が下手なんだろう」と思ったそうです。最近日本でのその時の演奏をユーチューブで私も興味シンシンに聴いてみました。
コーラスはとっても綺麗で楽器演奏も若さ一杯で実に勢いがあり楽しいものでした。オリジナルレコーディングでは大半が熟練スタジオミュージシャンの演奏録音であったようなので彼らの生身の演奏は相当シンプルに聴こえます。
ブライアン
ウィルソンが心身の問題でライブ活動をしていないので来日公演の穴埋めはもうブルースジョンストンが入っていると思います。
リードギターのカール・ウィルソンは実に軽やかに弾いています。上手い。「ジョニービーグッド」のソロも見事にこなしています。
ドラムのデニス・ウィルソンの演奏はシンプルで微笑ましいと思います。「ドンパンドンパン、ドコドコドコドコ」。一生賢明さとワイルドさは当時の彼のプレイの魅力かもしれません。

さて彼らの楽曲がサーフィンから大きく変化したのはこの66年であろうと思います。前年65年の最後のシングル「リトルガールアイワンスニュー」がひとまず最終章といった感じです。ただこの曲でもビーチボーイズサウンドが変化していく匂いがだいぶ感じられます。
次の66年「バーバラアン」は大ヒットしていますがかつてのサーフィンサウンドとはもう違うと思います。
英国ビートルズがどんどん変化していくため徐々にロックが枠に収まらない時代になっていったのでしょうか。
躍動を続けるビートルズ、変化をしていくポピュラーミュージック、ロックサウンド。
67年あたりはもうビーチボーイズのシングル盤は米国ヒットチャートの上位には上がらなくなりました。結局62年~65年の全盛時?の勢いは保つことが出来なかったのだと私には思えます。以前からのファンがそのサウンド変化についてイケない事も多かったでしょう。(やはり難解で好まなかったか)

ビートルズはそれまでの米国、英国のアーティストに感じられるシングル盤命から強いコンセプトを持つLPを製作しつつ相変わらずの大ヒットシングル盤も発表し続けていました。
65年の「デイトリッパー」あたりは次代のロックサウンドを先導しているような感もあります。その後のハードロックバンドに先んじてロックを芸術に仕上げたと思います。

さてビーチボーイズファンの中にはいっそサーフィングループで終わってしまってくれたとしても良かったと思う方も少なからずいらっしゃるでしょう。シングル盤命で良かったじゃないのなんて考える方も多いでしょう。
当店GROOVINはオールディーズがコンセプトなのでどうしても誰々のアルバムの名盤の何々がどうだのという話にはなりません。
かつてフィルスペクターが「LPの中の2曲は素晴らしい出来だよ。(シングルカット用のため)でも残りの10曲はハハハ。」なんて話をしていたとか。60年代中期まではそうであったと思います。これむしろ現在のお若いダウンロード世代の方々が理解しやすいのではないでしょうか。好きな曲を一曲ずつ買えばいいですし。

さてビーチボーイズは後年スキャンダラスな事件に巻き込まれたりメンバーの死去等でその快活な全盛時代のサウンドとは逆に陰影も加わってしまったようです。
当店ではどうしてもコンセプトがオールディーズのため65年位までの20数曲のヒットナンバーをかける事が多くなってしまいます。悲しい事に66年以後のサウンドはどうしても重くなってしまうのでしょうか。

話は少し飛びますが実はお店でリクエストをされるお客様に二通りタイプがあり一つのアーティストのレコードを最後まで聴ききってしまう方と曲を飛ばして聴かれる方。もしくはすぐに違うアーティストを望まれる方。
実は昔から私は前者の聴き方を好むのです。じっくり聴くのが好きなのです。そうでないとそのアーティストの全体像が見えてこないと思うからです。これはもったいない。

ビーチボーイズのアルバムは65年「サマーデイズ」あたりまでは変化はそれなりにありますが聴きやすく「シャットダウンボリューム2」「オールサマーロング」「トゥデイ」等は私としてはとっても大好きです。
それでもやはり当時のアーティストはシングル盤が命であろうと考えています。ヒットが出なくなればもうお終い…
それは初期のビートルズも一緒であると思います。サーチャーズやホリーズ、ジェリー&ペースメーカーズとヒットチャートで人気を争ったのですから。
オールディーズの時代はシングル盤が主流、曲をヒットさせる事がポピュラー界の仕事であったと言っては過言かもしれませんが。主流はアルバムではないと思います。

さて美味しい洋酒、かわきもののおつまみとともにその味わい深いビーチボーイズのサウンドを当店でじっくりとお楽しみ下さい。ロックがまだまだ固まっていなかった時代、彼等はいったいどんな音楽を目指していったのでしょう。もっとも今だに私には分かりませんが…すでにメンバー二人がこの世を去っています。明るく海や車、女の子を歌い続けた65年までのサウンド。ブリティッシュ勢やソウルに音楽ファンが傾く中、活動を続けた60年代中盤以後…70年代の人気復活。
なんにしても彼等の歴史は現在も続いていて刻まれているのです。凄い事ですね。

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